オリジナル状態に近い国産ジャノメ製の家庭用足踏みミシンです。というのも通常数十年経ったミシンは塗装が劣化していて、当店へ届くときには再塗装を検討する状態のものが多いのですが、こちらの足踏みミシンは保存状態が良くて塗装を落とすことなくお使いいただける、そんな1台でした。写真でご覧いただけるように表面にはツヤがあり、明るい色合いですが染みなど目立つ部分がないのが特徴です。もちろん時代物ですので横面に塗装が少しはがれた場所もありますが、実際に置いてみれば「大事に使われてきたんだなぁ」と思われるようなコンディションです。ジャノメの安定した精度も売りです。当時からジャノメは国産の代表的なメーカーで、家庭用ミシンの最先端を行っていたことは間違いなく、こちらのミシンも60年ほど経った今でもきれいに縫い目をつくってくれる良機です。

　ミシン本体表面に使用による擦れはありますが、デカール（模様）はきれいに残り、金属のメッキ部分なども錆やはがれが少ない、こちらも非常に良いコンディションだと思います。当然ですが機械は分解掃除をして調整いたしました。ゴム輪やベルトなどの消耗品は交換いたしました。家庭用ミシン針・ボビンケース・ボビンなど市販されているものが使用できます。返し縫い機能、送り歯を上下させるドロップフィード（送り歯の高さを調整させる機能）もあります。キルトや刺繍もやっていた方がいるようです。アタッチメントを使えばボタンホールの穴かがりも可能です。

　木製の台部分は特に上の面の塗装の状態が良かったため、そのままを生かしてクリーニングと調整のみいたしました。明るめの色ですが、染みや部分的な日焼けがなく珍しい台です。脚も錆が少なく塗装の劣化も少ないようでしたので、分解クリーニングと調整のみで済ませております。

　オリジナルコンディションに近い色や塗装の台は珍しいです。もちろん機械もジャノメ製の例に違わず音が静かで縫い目もきれいな足踏みミシンです。