ドイツ製アンティーク、シーデル&ナウマン(Seidel & Naumann)製足踏みミシンです!エレガントでしかも状態が良い非常に美しいミシンです。
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ドイツの古いミシン会社、シーデル&ナウマン(Seidel & Naumann)の足踏みミシンです。19世紀末から20世紀初頭にかけてミシン産業を牽引したのはシンガーとドイツ各社のミシンでした。シンガーの資本力に対し、ドイツ各社は高い技術をもって対抗していました。こちらのシーデル&ナウマン社もその一つでした。まだ各社がしのぎを削っている時代ですからミシンにも様々なものがあり、特にドイツのミシンはユーゲントシュティール(ドイツのアールヌーボー)の影響で曲線の植物柄デザインを用いたエレガントなデザインが目を引き、しかも技術国らしい堅牢なミシンが多いのです。
こちらのミシンはイギリスから届きました。AVENUEと銘がありますが、ベッド中央にS&Nの文字がありますので、ドイツのシーデル&ナウマン社が製造して英国のリテイラーによって流通されたものだと思います。デザインは懐が高いハイアーム、これは1900年前後に流行した形で、当時のドイツのミシンによく見られます。100年以上は間違いなく経っているミシンだと思われますが、写真でも模様等のコンディションが驚くほど良いことが分かります。本物のアンティークですから、極美品という評価も可能ではないかと思います。
機械は分解掃除をして調整しました。機械の油がたまる場所の汚れ・釜の埃などを取り除き、動作や縫製に影響が出ないようにしております。針は一般的なミシン針のような太い柄の部分がないシャンクなしのミシン針を使用します。ボビンは細長く、ボート型のシャトルにボビンを入れて使用します。当時の規格ですので、消耗品の入手が少し難しいのは仕方ないことですね。
ミシン台はウォルナット材仕様。台上面のデザインでは、中央に大きなツキ板、それを囲んで木目が対称になるよう4方向に別のツキ板が鏡面貼りされています。手前には木象嵌のメジャーが埋め込まれており、惜しみなく技術を注いだことが見て取れます。整備については、全体を軽く研磨して欠けた部分を補修し、当店オリジナルの天然ステインで下地を整えてシェラックニスで再塗装をいたしました。マホガニーの赤みが自然で素敵な台に仕上がっています。シェラックニスは古くから使用される天然樹脂の塗料で、アンティーク家具の補修や塗装に使われてきました。天然素材で石油系シンナーなども使用しておらず、またホルムアルデヒドの吸着効果もあると言われています。ただ、熱やアルコールに弱いので、熱いコーヒーカップや消毒アルコールなどを置かないようにしてください。また水気のある花瓶も避けた方がよいでしょう。脚も分解掃除をして調整をしました。機械との連動もチェック済みです。
ケースも立体感ある優雅な造りで、飾りとして抜群の存在感のあるアンティーク足踏みミシンです。
消耗品 | 市販 | |
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ミシン針 | 専用ミシン針 | △ |
ボビンケース | 専用ボート型シャトル | × |
ボビン | 専用ボビン | × |
ゴム輪 | 外径32mm以上 | △ |
ベルト | 家庭用革ベルト | ◎ |
◎:手芸店で新品入手可能 ○:専門店で新品入手可能(かも) △:ミシン専門店でも新品入手難 ×:アンティーク品のみ存在 |
主な機能 | |
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縫い目調整 | ○ |
返し縫い | - |
上糸調子 | ○ |
下糸調子 | ○ |
押え圧力調整 | ○ |
サイズ(横x奥x高さ) |
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76 cm x 45cm x 76cm |
※高さは台まで |
その他の特徴 |
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収納時は高さ102cm |